『ばいばい、アース』2
ばいばい、アース 2 懐疑者と鍵 (角川文庫 (う20-2))
- 作者: 冲方丁,キム・ヒョンテ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/10/01
- メディア: 文庫
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アドニス、てめええええええ!!(いろんな意味で)
ヒトコトで言うとこんな具合。
1巻の颯爽としたスピード感から一転、ずいぶんスローにメンタル系展開をすることになりました。
…というかホントにアドニス、てめえええええ!
実質、彼一人の問題で主人公まで引っ張り込まれて散々なドツボ展開という…
でも、おもしろいんだよ〜おもしろいから困るんだよ〜。
女性の主人公があの手の苦難に直面してそれを克服してゆく様は
どこと無く同じ作者の『マルドゥック・スクランブル』を思い出したりしましたな。
作品的にはこちらが先行のはずなので
作者的にこういうテーマを取り扱うことが多いのでしょうな
もちろんベースは剣戟ファンタジーなので今回もしっかり強敵とバトルのですが
いや、やっぱり1巻の対ティツィアーノ戦と比べるとキールは噛ませ犬…げっふんがっふん。
新キャラのお姫様登場や明かされた剣の国の秘密など
ストーリー的にどんどん厚みを増してゆきますが
アドニスの動向など見ていると、これから先すさまじいカタストロフが展開されそうで
読者としては戦々恐々…。
1冊読みきるだけでかなり胆力の要る作品ですが
がんばって読み勧めてゆく所存です。