『箪笥のなか』

箪笥のなか

箪笥のなか

出てたのに気がつきませんでした…とほー。
そんなわけで図書館利用でやっと読めましたぞ。

長野まゆみの新境地が いま、拓かれる


〜帯より〜

…って、そんな大上段に振りかぶらなくても…orz


長野暦、長くなってきたし、ちゃんと読みますから…といったところ。


昨年読んだ、〝新境地〟モノ
ユーモレスク*1と『よろず春夏冬』*2がちょっと
消化不良気味だったので恐る恐るだったのですが、


長野女史も女性一人称形態にもなれてきたのか
わりとライトに読めました。


浮遊感のあるちょっと不思議な話。
ちょっとした怪異と同居している世界観って
なんだか今市子女史の『百鬼夜行抄』みたいですな。


でもちょっと食い足りない感があるのは
こちらの期待が大きすぎるからなのか…。


正直、作者が「長野まゆみ」と思わずに読めばもっと楽しめたかも。


〝書く側〟でなく〝読む側〟の偏狭さで
本の面白みが半減してしまうこともあるのですな。


反省、反省…もっと〝大人〟にならなくっちゃ。


以下蛇足です(これもオススメ)

*1:女ってコワイという話

*2:ゲイゲイしくしなくていいから…という話