『伝書鳩〜もうひとつのIT〜』

伝書鳩―もうひとつのIT (文春新書)

伝書鳩―もうひとつのIT (文春新書)


日本における伝書鳩の歴史まとめ


…なんだケド、実際は本場である欧米のエピソードの方がおもしろかったり(ぼそッ)


鳩の帰巣本能とそれを利用して発展させた人間の技術は凄まじいな!


またそういった技術の粋が最大限に生かされたのが戦争の場だった…というのが…。
鳩たちが暗号文やスパイ撮影用カメラを持たされて戦場を飛び、膨大な数の殉職しいた…というのに驚きました。


でも、あの戦艦長門にも伝書鳩が乗っていて、のちの昭和天皇が懐妊していた妻に体調を気遣う書簡をしたため、それを鳩が運んだという逸話にはほっこりしたよ。


当時の造船技術の粋をつくした巨大戦艦と小さな鳩という組み合わせが良いなあ!


現在、決まったスタート地点から巣箱に帰還するタイムを競うレース鳩はまだいるものの
定点から定点へ、書簡を運ぶ"伝書鳩"の技術はほぼ絶滅しているぞうで、それが少し残念ですな…。


余談ですが、この本はもともと自分の鳥類趣味と、好きゲーム*1で気球艇に鳥が伝聞持って飛んでくる描写があったので


"伝書鳩を移動する目標に向かって飛ばすことは可能なのか?"


…ってな疑問を解決するために読んだのですが"トラックなどに巣箱を積んで、起点を移動しつつ伝書鳩に覚えさせながら運用する"ことはできても"移動し続ける乗り物を目標に飛ばせる"ことは技術的にちょと無理そうでしたな。


でも巣箱の臭いなどを帰還するときの目安の一つにしているということなので、特殊なにおいを覚えさせて、それを目標に飛んでくるよう訓練する、気球なら帆の色を覚えさせるなどの特殊な訓練をすればいけるのかもしれませぬ…夢は膨らむね!!

*1:SQ4の赤竜戦イベント