『江神二郎の考察』
- 作者: 有栖川有栖
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2012/10/30
- メディア: 単行本
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やっとまとまった短編集やっと読んだよ!
既読が2編ありましたが、あら不思議!
時系列に並べたら学生アリスの大学生活一年分が目の前にッ
“山での一件”は伏せられていますが、この短編を読む人は大抵『月光ゲーム』読んでるよね…。
まだのあなたは今すぐ本屋さんで創元推理文庫の棚をチェックだ!!
自分から殺人をはじめとした犯罪に突っ込んでゆく犯罪心理学者の火村先生とは違って
江神先輩は(留年してはいるケド)あくまでも、いち大学生なので
題材になっている“事件”もバラエティに富んでいて、読み味もライトです。
長年のファン的には、江神先輩と学生アリスの出会いがこうやってハードカバーで読めることに感無量ですなッ
内容は読んでのお楽しみッ!ということでそれいがにちょこっと
初めて気づいたけど、学生有栖の時代は昭和から平成への過渡期なんだね!
かれこれ四半世紀前の大学ライフか……。
自分が高校生の頃にポケベル*1が流行しだして
大学生の頃初めてPHSを持った身としては、まだ“携帯電話のない大学生活”が想像できるけど
ここから下の世代は、たぶんもう作中のアリスたちの学生生活を身近なものとしてとらえるのは難しそうですな…。
ちょうど舞台が88年。昭和最後の年から平成元年のうちに収まっているのですが
年の功で、コドモではあったけど物心ついていたので当時の雰囲気を思い出して懐かしく思うことはできたり。
ああ、こうだったなあ…がうまくかけていると存じます。
また江神先輩やアリスの様子が、まさに子供のころ自分が思い描いていた
「難しい本をいっぱい読んで勉強もできてオトナですごいな!」と憧れていた“大学生”そのもので
そのあたりもとても素敵だったり。
実際自分が大学生になると、本はたくさん読んだけど難しい本は読まないし、勉強はしたけどあまり頭が良いわけでなくコドモですみません…といった具合でしたん。
でもそのころ、ラノベからちょっと背伸びして読んだのがまさに有栖川有栖氏をはじめとした新本格だったりしたんだけどねッ!
良い具合にオチが付いたので、本日はこんなところで…(笑)
次回更新
図書館レンタルで“読みたい本リスト”消化になるものを2冊借りてるので、返却日までに読まないと…ッ
さいわい今年はまだ一回読書枠あるので、そこで上げられるとよいですなッ
ではではまた来週ッ!
*1:液晶に数字…たとえば電話番号など…のみ表示される携帯電話のはしり的製品