『狐笛のかなた』

狐笛のかなた

狐笛のかなた


もう今年度ベストでいいんじゃないかな!?


というほどの出色の出来でした。
さすがは上橋女史、感服せざるを得ない!!


少し世間とは外れた暮らしをしている少女、悲しい運命を背負った狐(少年)、隠された屋敷で庇護された若君
…といった登場人物に


主人公の少女の意外な出生の秘密、人の思いとは裏腹にただ冷酷に流れてゆく人の世の大きなうねり
呪に縛られつつも抗う獣たち
…とまあ、実に上橋作品!といったエッセンスが詰めこまれた作品なのですが


圧倒的に面白い!!


久々に冒頭ページから惹きつけられてそのまま一気読みになだれ込む体験をしましたぞ!!


もう、みんな読んだらいいんじゃないかな!?


世界観が複雑だったり、登場人物が何かと多すぎる上橋女史作品の中では
かなり読みやすくシンプルなので、入門編にもおすすめですな!