『ヨーロッパ?中世』
- 作者: ノーマン・デイヴィス,別宮貞徳
- 出版社/メーカー: 株式会社共同通信社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 単行本
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ひょんなことからざっくり西洋史!!
たまたま深夜アニメの“まおゆう”と“問題児たちが異世界から来るそうですよ?”を見ていたら
ペストや荘園制度などヨーロッパ中世史に興味が出たので借りてみました。
かなり分厚く、活字も細かいうえ5W1Hで書かれているタイプの歴史系書籍だったのですが
コラムが面白かったのと、自分の無学を補いたかったので気合で読み切りましたッ。
一言にすると…
兎に角、人死にすぎ!!
自分は日本史を履修していたのでそっちは結構好きなんですが
戦乱や基金で日本でもたくさん死亡者が出ることはあるのですが
ヨーロッパのようにペストで全人口の三分の一から二がごっそり削られたり
三十年戦争のような広域戦争で国土が荒れ果てたりはあまりしないので
ひたすら驚いた…。
ヴァイキングの人達が侵入してきたかと思えば十字軍が徒党をなして迷走し後年イスラム帝国に攻め込まれてるのが大きい流れ。
権威、権力のフィールドではローマ教皇と神聖ローマ皇帝グダグダな綱引きをくりひろげていたり…。
侵入してきた人たちは基本、教化しちゃうんだけど、
そもそも東西教会分裂しているうえ、後年宗教改革でカトリックとプロテスタントでさらに内ゲバの様相に。
ルターさん悪くない!フスさんも悪くはない!なのに何故そうなってしまうのか!!
そりゃあ清教徒は舟に乗ってアメリカめざすよねという有様。
地域を実効支配している諸王はあっちこっちに植民遠征領土の引っ張り合いをしながら政略結婚に精を出し
教皇のお墨付きさえもらえればサクサク離婚。
相続で領土が増えるのは御の字だけど基本戦争ばっかりで積みあがる死体と戦費。
なんとなく近代国家の枠に近いところまできたけど正直どの国も三十年戦争で疲弊しすぎていて…。
こういう修羅場は日本史ではちょっとないよ?
この先はだんだんと近代国家の枠組みに移行していきつつ、帝国主知の台頭になるんだろうけど
やはり“強者のルールで他社を足蹴にする”方式はあまり気持ちいいものではないですね…。
唖然としましたが、これをきっかけに西洋史モノに手を出すのも良いですね!