『ファスト風土化する日本』

ファスト風土化する日本―郊外化とその病理 (新書y)

三浦展３冊目。今回もどこか逆ギレ調。

日本全国、首都圏の限られた範囲から一歩出ればおなじみの郊外型ロードサイド店舗やＣＳによって便利になった現代の生活、
しかし目を転じればかつての街の中心部は荒廃気味…これでいいのか？

→いいわけ、ねえだろ！

…というのが大雑把な内容。

このような趣旨に沿って、下流社会でもお馴染みのいろんな統計を見て
考察してゆくわけだけど、枝葉取っ払って見てみると

都市型犯罪の広域化→独自のジャスコ槍玉論→解決は都市回帰だ！

ってなぐあいの三段論法。

いくらなんでも言いすぎだ（笑）

実際、地方はロードサイドの天下＆中心部シャッター商店街でこれがよい訳はないケド
簡単に都市回帰だ！っていっても人間、所詮は“便利の奴隷”でその性根を直さないとどうにもならんですよ。
それにこれを都市に住む人が地方の人に言うのはちょっとお門違いな気がするんだぜ！

昔はよかった式に昔の田舎はよかった、というけれどもそれもちょっと
ありきたりすぎるような…。
自分もかつて地方に転勤したことが何度かありましたが
地方ってそんな人情溢れる助け合い社会でもないぞ？
※もちろん地域によって色々だったけど。

三浦氏の著作は面白い破面白いのですが、ちょっとナナメ見ぐらいがちょうどいいかなあと思いまする。
このシリーズも下流社会と同じで続編あるらしいので、おいおい読んでみよう！