『ゴーストハント3乙女ノ祈リ』
- 作者: 小野不由美,いなだ詩穂
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/03/18
- メディア: 単行本
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借りてきたら翌日に読了してました(笑)
貸してくれた友人もびっくりの高速具合。
私の人生にはやっぱり小野不由美がたりないのだよおおおおお!
…とばかりにページをめくる手が止まらない止まらないッ!
内容は、表紙を見れば一目瞭然だけど
今回は霊現象というよりはESPよりのおはなし。
でも、フツーに怖いんだぜ!超怖いんだぜ!
地味に“飲み水に髪が混ざる。開封した手のペットボトルにも髪が出てくる”とか…ッ。
なんというか“お化けが出たギャーーー!”ではない
ひたひたと背筋がゾッとするウェットな恐ろしさがありますな。
今回も舞台は学校でそこらへんの描写が相変わらず秀逸。
携帯もウェブもなかった頃の学生生活はわが身にとても懐かしいですな。
また、空気も「ああ、この時代だなあ…」とスッと入っていける
不思議な安定感があります。
お話的には意外な真砂子の弱点が明らかになったり*1、
だんだん麻衣の夢判断が高性能化していったり。
でも一番怖いのは犯人の意外な動機とそれを成す精神だよね…
人があるきっかけを中心に、本人自身でさえどうしようもなく
病んでいってしまうというのはとても悲しくて…恐ろしいことなんだなあ。
読み終わりの味がしみじみとなってしまうのが今回の白眉だよなあと
感嘆しきりなのだよ…ッ。
*1:場所=結節点に縁ない霊は捉えにくい