『天と地の守り人』第二部・第三部

天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)

天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)

天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)

天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)


お、終わってしまった…ッ



守り人シリーズついにフィナーレ!!
なわけですが、内容云々よりも毎年とても楽しみにしていたシリーズが
ついに完結してしまったことへの寂寥感が強かったです。


物語は大きなうねりを超えて、その先でチャグムもバルサもタンダも
トロガイ師匠もシュガもジンも、ヒュウゴやラウル王子の人生ですら
続いてゆくんだろうなあと確信を持てるんだけど
でもこれから先の彼らがあたらしい物語として
自分の前に現れることがないんだなあと思うと
本当にさびしい…。


ものすごく大好きなアニメが終わったりすると
時々こういう気分になるものですが
小説でそれを味わうのはごく稀で
それだけこのシリーズの存在が自分の中で大きかったんだなあとしみじみ。


お話の内容は…正直あまりに大河すぎて
もう少しコンパクトな方が感情移入できたかなあとも思ったり。


めっぽう腕の立つ用心棒のバルサさんも
やっぱり戦争という大きいうねりの渦中で
できることって限られちゃうんだなあ。


でも、なんとかかんとかチャグムを助けてやれたし
タンダも見つけてやれたからよかった!!


細部描写の妙は愛もわからず冴え渡って
焦土作戦で焼け出される四路街の人々が難民になって
ロタに渡ってゆくくだりなど唸らされました。


戦争描写も本当にすごかった…素直に草兵たちに同情したよ…。


ともかくコレでシリーズ読みきったので
少し余韻に浸りたいです。


ところで巻末の鼎談は個人的にはなくてもいいかなあ派でした(笑)