『杉の棺』


面白かった!面白かった!面白かった!


今年はじめてのアガサ・クリスティー
当然のごとくポワロものです。
※クリスティは相方蔵書で基本ポワロものしかない


ちょっとクリスティかじった人ならおなじみの道具立て


英国の地方のある豪勢な洋館、金持ちの老婦人、遺産相続でアレコレ、
いわくありげなご令嬢やら、ヘタレな御曹司やら、おしゃべりな看護婦やら


…といった定番のものですが、細かな描写がすばらしかった。


登場人物の一人、ご令嬢のエリノア・カーライルがすっかり気に入ってしまって
ページをめくりだしたら、もう、かなり夢中になって読みきってしまいました。


犯人はさすがにクリスティに読みなれてきたので途中から
経験的にめぼしが付きましたが、


同時に、他の登場人物たちの思惑も透けて見えてきて
それもまた良い味でした。


ポワロものはついついヘイスティングスが出ている作品からよんでしまうのですが
それ以外も、やっぱり抜かりなく面白い!


今回もミステリーの女王に脱帽です!!



※以下、ちょっと蛇足ですがネタバレなんで下げます



後半、マッチ箱のあたりで正直、ニヤニヤが止まりませんでした。


もう!ロード先生ったら!!


エリノア嬢はロディー君にはやはりもったいないので
ロード先生と新しい生活に踏み出してほしいなあと
心底願ってやみませんな!


若い二人に幸あれ!!