『カンニング少女』

カンニング少女 (文春文庫)

カンニング少女 (文春文庫)



帯に“とびっきりの胸キュンコンゲーム小説”


と踊ってますが“コンゲーム”というよりは“ジュヴナイル”テイストの強い作品です。


ちょうど北森鴻の冬狐堂シリーズ読んだ後だと同じ“コンゲーム”小説読んだとは
思えないさわやかな読み味。


NHKの3夜連続ドラマSPなんかにちょうどいい雰囲気の一冊ですな。


サクサク読めるしね!


ストーリーは交通事故死した姉にまつわる謎を解明するために
ごく平凡な妹が超難関私立大学受験に挑む!


ただし通常の学力ではとうてい及ばないので
同級生3人の助力の下、カンニングも利用して…といったところ。


やっぱり帯に“カンニングにまだこんな手があったのか”と踊ってますが
現実の再現性はそんなに高くないから安心安全(笑)


カンニング、といっても「どうしても太刀打ちできないところを補助!」といった
意味合いが大きいので決してキャラクターが腹黒いわけではないです。


つか、なんだこのさわやかキャラ達はッ!


いまどきラノベでも、こんな純な子達いないよッ!!


主人公からして優秀な姉にコンプレックスのある平凡な妹というベタ設定ですが
仲間の3人も委員長気質の優等生、機械オタクの不思議系君、熱血純情陸上部野郎と
王道テンプレ盛り合わせッ




良いぞ、良いぞ、もっとやれ!!
※ハヤシは王道、ベタ、はむしろ大好き人間です



文庫本だし、ちょっと食い足りない感はあるので
エピローグがあったらなあとは思いますが
たまには趣向を変えてライトでさわやかな作品に親しむのは悪くないモンです。