『のぼうの城』
- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/11/28
- メディア: 単行本
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めずらしくベストセラー系です。
それ以前に戦国モノで秀吉の関東遠征モノで、
かつそれの唯一屈さなかった忍城を取り扱うなど
なんてワタクシ好み!!
しかも読んでみると時代小説と思えぬほどに読みやすく
またキャラクターも魅力的で、ストーリーも痛快至極!!
ハードカバーで値段が高い(\1500)のが少々ネックですが
読んで損なし!!むしろ読め!いや読んでくださいッ
舞台は埼玉なので埼玉県民は一家に一冊常備するがいいよ!
歴史モノを読んでいても今までかすりもしなかった
秀吉の小田原遠征における支城攻略を書いているだけでも
希少価値なのに*1このおもしろさは尋常でない!
登場人物も敵方に石田三成を主将に配して、大谷吉継、長束正家と
知名度全国区の人物でかつ、それぞれキャラクターが立っているし
忍城側の男達がマイナーなのは当然として
それを補って余りある素晴らしいまでの漢っつぷり!!
手堅い戦上手(でも面倒見がいい)に、無骨な無頼漢風(でも実は嫁に弱い)
才気ばしるお調子者の若人と各種取り揃え
あげくのはてに主人公?のぼう様のダメっぷりまで
最後には愛しくてたまらなくなってしまうというこの仕様!!
もう、どうしてくれようかッ!
“圧倒的な軍事力を誇る大群VSダメダメ総大将”というと
定金伸治の『ジハード』あたりを思い出しますが。
あちらが「いざとなると天才的な奇策と軍略センスを発揮」属性なのに対し
こちらののぼう様は「どんなときでも基本のんびり」仕様
のんびりとダメダメでヘタレなのに、
その“ダメダメへたれさ”ゆえに周りが一致団結していく様は圧巻です
もちろん単に人望厚いだけじゃなく、思いつく作戦を自分で単身実行するし存外行動派!
かといって「強いの?」と聞かれれば、答えは「いや、ぜんぜん」なのですが…(笑)
余談ですが、甲斐姫をはじめとした女性陣もなかなか威力…いや魅力でした。
とにもかくにも面白かった!!純粋に人に薦めてみたい本です。
次回更新
今日のところはこんなところで…
実はまだ読了ストックがあるのですが量が多いので
霧のいいところまでにしておきます。
ではでは本日はここまでッ