『鳩のなかの猫』
- 作者: アガサ・クリスティー,橋本福夫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/07/15
- メディア: 文庫
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
なんだか2週に一冊はアガサ・クリスティーが定番になりつつある
今日この頃…(笑)
今回はこれでございますッ!
遠い異国の革命騒ぎの中で失われた財宝の行方と
名門女子高での教師殺人事件のもつれ合った2つの謎を
エルキュール・ポワロが解きほぐす…といった内容。
推理小説を読んでいると時々、
「おいおい今回、ちゃんと探偵役出てくるのッ?」という
作品にめぐり合いますがこれもその一つ。
ポワロさんが出てくるのは、本ッ当にページの余りが少なくなってから
つまりは解決編になってからです。
これもポワロ物の時間軸では後期の作品らしく
職業“探偵”ではなく“(探偵)顧問”と名乗ってましたね。
さて、ではポワロさんがいないと*1つまらないのか?
というとそうでもなく
登場人物は8割がた女性ながら*2
敏腕校長女史や、奇想派な若手教師
おきゃんな女生徒さんたち複数となかなか魅せてくれます。
書いてるときにきっと、アガサクリスティー自身
楽しかったんじゃないのかな?というくらい
筆が軽快で場面や人物が入れ替わり立ち代り!
前回の『ビッグ4』とはまた違った意味で
とても華やかな一冊でした。
犯人もなかなかに意外性があったし余韻も良し!
タイトルが良いなあと、それにつられ読んだ一冊でしたが
なかなかに満足のゆく仕上がりでしたッ