『ゲド戦記Ⅴ〜アースシーの風』
- 作者: アーシュラ・K・ル=グウィン,ディビット・ワイヤット,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/03/21
- メディア: 単行本
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西の果てのそのまた西の
地の果てよりもまだその先で
我がはらからが踊っているよ
もひとつほかの風に乗って
いままで導入に掲げられていた「エアの創造」に替わって
4巻にもでてきた「キメイの女の歌」で始まるシリーズ本編最終巻
大学時代の初読のときから数えると7年越しの完読で感無量…。
内容的には4巻以降を踏まえて
アースシー世界の新しい変化が肯定的に描かれてゆきます。
個人的にル=グウィン作品の魅力は
〝物事の変容、変化に伴う喪失を受け入れる姿勢…寛容を表現しているところ〟
とぞ思っているので、今回の登場人物たちが
“一つの目的のもとに協力し合って、自ら変革を成し遂げてゆく姿勢”
これは斬新に映りました。
ル=グウィンの作風自体にも変革が訪れているのかなあといった印象。
4巻の『〜帰還』が全体的に地味で暗いトーンのだったのと対照的に
5巻の『〜アースシーの風』はもう一度、世界を股に駆ける展開で
テナー・テルー親子はもちろん、成長して王がいたについてきたアレンに
女竜のアイリアン、カルガドの王女など
魅力的な人物がちりばめらているせいもあり
ぐいぐい読み進めることができまする。
…といっても、肝心のゲドはゴントから動かないので
ちょっと印象がうすくなっちゃってますが……。
3部作読み終わって、4巻までたどり着いた方なら
ぜひともご一読をおススメいたします!
さて、広大なアースシーの物語も残すところあと『〜外伝』のみ!
5巻刊行当時に5巻セットで購入しちゃったために
1冊だけ箱からはみ出て、さみしんぼうな『〜外伝』ですが
鋭意、読み進めてゆきたいとぞおもいまするッ!!
※刊行予定が立っていたなら最初から6冊セットで売れよ!岩波めッ!
次回更新
相変わらず当地はバカの一つ覚えのように暑いです…
すでに人間の住める土地じゃないですぞ……。
と、連日の真夏日ですっかり残暑バテ…。
思い返せば去年も9月は倒れてたっけ…って倒れているヒマはないってば!
ということで、気合と努力と安静でなんとか低空飛行中。
状況も差し迫ってバタバタしてまいりましたし
しばらく蝸牛の歩みペースで現状維持が精一杯かと
どなたさまも、すまなく、すまなく…
とりあえずゼーガ各話と読書枠の確保でがんがってまいる所存です。
さすがに週2だと寂しいのでなにかしらチラ裏的小話でも
はさめれば良いのですが…
そこらへんは神のみぞ知るッってことでッ!
そのようなわけで、書き逃げのごとく本日はゼーガ感想でございますここまでッ!