『ゲド戦記〜帰還〜最後の書』
- 作者: アーシュラ・K・ル=グウィン,マーガレット・チョドス=アーヴィン,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1993/03/25
- メディア: 単行本
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ジブリ映画も無事に見てきたことだし
ついに禁断?の“最後の書”ですぞッ
原作好きでも賛否両論の一冊ですが
存外、素直に読みこなすことができました。
3部作ではクローズアップされていた魔法がほとんど出てこず
地味な上テルーの身の上など悲惨な話なのですが
もともとハヤシの持論として…
“ファンタジーの命題は「現実(日常)とケリとつけること」”
…とぞ思っているのでその延長線にある話だ
と認識して読了いたしました。
読み味はおなじル=グウィンだと『オールウェイズ・カミングホーム』
に近いものがあるかと思いまする。
これを先に読んだあったのは、ちょとプラスだったかも。
また、トールキンの『指輪物語』の終盤
ホビット庄に戻ってからの展開にもちょっと似ていたかなあ……。
映画の後半部分(クモの館)も4巻ベースなのが
わかったのも発見でございました。
ただ個人的には楽しめたけど
3部作の『ゲド戦記』がお好きな方にはやっぱり酷かなあと…。
ハヤシはル=グウィン好きなのであまり違和感がないですが
しいてオススメはしないかなあ。
さて“最後の書”と銘打ってあるものの
まだまだ『〜アースシーの風』と『〜外伝』があるので
少し時間を置いてまた、続巻手をつけてまいりたい所存です。