『月館の殺人(上)(下)』 - 万能天国ハヤシライス

綾辻行人×佐々木倫子のコラボまんがでございますッ！

残酷ケレン味系の綾辻氏に待ったり系コミカル路線の佐々木女史
食い合わせとしてはどうなの？と思いきや…

これがなかなかの絶品！

綾辻氏のときにミステリーとしてはやややりすぎ間のある設定*1やキャラクターを
佐々木女史のすでに確立した観のある独特の絵柄で表現すると
いつもの上滑りが見事にそげてバランスのよい作品として仕上がってましたぞッ！

正直、今ままでの綾辻作品で一番面白かったり(笑)
※って５冊くらいっきゃ読んでないが

鉄道マニア(通称テツ)の乗客たちの暴走っぷりといい
幻の列車“幻夜”*2のびっくり設定といい
主人公・空海のキャラといい

見どころ、笑いどころがたっぷりで、長さも上下巻でちょうどよい具合。

下巻に入って後半の展開＝ミステリとしての謎解き＆犯人探しの部分は
トリックといい、オチのつけ方といい…

どっからどーみても綾辻行人！

…ということで全てにおいて想定の範囲内だったりしましたが(笑)
難しすぎないからこそ、良作になったとぞ思いますぞ！

思いのほか面白かったこのコラボ。第２弾とかどうでしょう？
※個人的に読みたい

*1:建築基準法完全無視な洋館とか・笑

*2:しかも車体はあのオリエント急行ッ！