『スタイルズ荘の怪事件』
- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,矢沢聖子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 文庫
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地味〜に読み進めているアガサ・クリスティーのポワロもの。
『オリエント急行〜』*1に続いて『スタイルズ荘の怪事件』でございますッ!!
名作中の名作もの、アガサ・クリスティーの処女作としても有名ですな。
さすがにデビュー作だけあって『アクロイド〜』や『オリエント〜』ばりの
〝消える魔球〟的トリックはないのですが
「ああ、じゃあフツーなの?」と思ったら大間違いッ!!
今まで読んだポワロものでは一番面白かったやもッ!*2
なんといってもバランスが良い!
超トリックはないものの〝みんなが怪しい…〟猜疑心展開は相変わらず(笑)
様々な登場人物が逮捕されかかったり、逮捕されたり、
尋問に召還されてもまだまだドンデン展開!!
おおっ!それでこそアガサ・クリスティー!!
ポワロもそうですが、お馴染みの愛すべきヘイスティングスも
なんというかもう、初手から相変わらずです(笑)
冒頭で謎めいた婦人に一目ぼれをするわ、かと思ったら
別の女性の身の上話にほだされていきなりプロポーズするわ……
ホント!しょうがないヤツだなあ(笑)
そして例のよって玉砕コースなのも初作からデフォなのね…。
ポワロとの仲良しッぷりもお互いがお互いを
「しょうがないなあ〜」と思ってるのが伝わってきて微笑ましいですぞ!
なんというか〝愛すべき伯父さんとかわいい甥っ子〟のような関係というか
わりと珍しいタイプのコンビですが、非常に良いですな。和みまする。
他にも〝古き良きお屋敷もの〟を地でゆくスタイルズ荘の様子や
使用人たちや、住人達の暮らしぶりも細やかで、こちらがお好きな方も
たっぷりと楽しめそうな気配でございます。
さあて、デビュー作押えたところで次はやっぱり
『ABC〜』あたりを狙っていきますかね!
*1:感想はこちららhttp://d.hatena.ne.jp/hayashi-azuma/20060319
*2:まだ4冊くらいしか読んでないが…