『スタイルズ荘の怪事件』


スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


地味〜に読み進めているアガサ・クリスティーのポワロもの。

オリエント急行〜』*1に続いて『スタイルズ荘の怪事件』でございますッ!!


名作中の名作もの、アガサ・クリスティーの処女作としても有名ですな。


さすがにデビュー作だけあって『アクロイド〜』や『オリエント〜』ばりの
〝消える魔球〟的トリックはないのですが
「ああ、じゃあフツーなの?」と思ったら大間違いッ!!



今まで読んだポワロものでは一番面白かったやもッ!*2


なんといってもバランスが良い!
超トリックはないものの〝みんなが怪しい…〟猜疑心展開は相変わらず(笑)


様々な登場人物が逮捕されかかったり、逮捕されたり、
尋問に召還されてもまだまだドンデン展開!!



おおっ!それでこそアガサ・クリスティー!!



ポワロもそうですが、お馴染みの愛すべきヘイスティングス
なんというかもう、初手から相変わらずです(笑)


冒頭で謎めいた婦人に一目ぼれをするわ、かと思ったら
別の女性の身の上話にほだされていきなりプロポーズするわ……



ホント!しょうがないヤツだなあ(笑)



そして例のよって玉砕コースなのも初作からデフォなのね…。


ポワロとの仲良しッぷりもお互いがお互いを
「しょうがないなあ〜」と思ってるのが伝わってきて微笑ましいですぞ!


なんというか〝愛すべき伯父さんとかわいい甥っ子〟のような関係というか
わりと珍しいタイプのコンビですが、非常に良いですな。和みまする。


他にも〝古き良きお屋敷もの〟を地でゆくスタイルズ荘の様子や
使用人たちや、住人達の暮らしぶりも細やかで、こちらがお好きな方も
たっぷりと楽しめそうな気配でございます。



さあて、デビュー作押えたところで次はやっぱり
『ABC〜』あたりを狙っていきますかね!

*1:感想はこちららhttp://d.hatena.ne.jp/hayashi-azuma/20060319

*2:まだ4冊くらいしか読んでないが…