週刊よむよむよんだ報告vol10
キーワードでひっかかった方も、検索で飛んでらした方も、
どなた様もこんばんは〜。
本日は日曜、読書感想コーナーでございます。
ではまいりましょうかッ!
『なつかしく謎めいて』
- 作者: アーシュラ・K.ル=グウィン,谷垣暁美
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 17回
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…というか映画化関連で新刊出てたとことに気づきました…orz
それでもル=グウィン好きかい、自分ッ!!
ハヤカワでも、岩波でもないのはけっこう盲点ですね、と、とりあえず言い訳(笑)
不思議な場所の不思議な人たち、
私たちとまったく違っているようで似ている人々は
謎めいているけれど、どこかなつかしい。
SF/ファンタジー界の女王が放つ
思索とユーモアに満ちた新ガリバー旅行記
〜帯より〜
…とまあ、そんな話です。
一応はSFの区切りにわけられるお話ですが、
お馴染みのハイニッシュ・ユニバースではなく、
ちょっと変わった次元旅行という体裁をとっております。
空港での待ち時間がやたらと苦痛なのは、
旅行、とりわけ遠隔地や海外に行く方なら身に覚えのあるところですが(笑)
その不愉快きわまる待ち時間に、
違う次元を旅行してまわる人々のお話でございます。
ル=グウィンの作品というと寓意に満ちて、感慨深い…ありていに言うと
感傷的で難解なイメージがありますが、
これは珍しくたいへんライトな読み味です。
さてさて、各次元のお話で短編一つになっていて
最初の一章がプロローグ、残りの15話を使って様々な次元が登場いたします。
ぜんぶを上げるとキリがないので、
お気に入りをちょこっとチョイスでまいりましょう!
- 「玉蜀黍の髪の女」
SF色が強く感じられるお話。ゲノムの交雑の悲劇がコミカルでコワイ。
- 「渡りをする人々」
一番壮大で、感動的。躍動感があるし、「渡り」の習慣?がつぶさに描写されていて
この設定の細やかさがまた秀逸。ラストも良い。
- 「夜を通る道」
〝闇〟とか〝夜〟とか聞くと、いつもル=グウィンらしいな、と感じますな。
結び間際の夢見の修道女?の言葉がまた、らしくて良いです。
- 「翼人間の選択」
いかにもファンタジックな話に、現実を持ち込んでいるあたりが巧い。
二人の翼人間の話が対照的で感慨深い。
だいたいこんなあたりですかね。
ハイニッシュ・ユニバース好きとしては、「謎の建築物」もたのしめたし、
「ヴェクシの怒り」は半笑いで見ていたら最後に力技で感動させられました(笑)
んー、でもやっぱり折角のル=グウィン、
『オールウェイズ・カミングホーム』ばりとまでは言いませんが、
〝重い〟SFやファンタジー作品が読みたいですね。
正直言うと、せっかく『ゲド〜』映画化のはなしで話題もあるのだし、
おんなじ作者のよしみでハヤカワには絶版になっている
『世界の合言葉は森』あたり、復刊していただきたく(それが、本音か…)*1
あと、サンリオもので絶版してるのをがんばって復刊してほしい…。*2
次回のル=グウィン作品は
年明け第一冊に『ゲド戦記』を再読して見たいと思います。
4巻からこっち未読なのでこの機会に外伝まで一気に読むぞーッ!
『生協の白石さん』
- 作者: 白石昌則,東京農工大学の学生の皆さん
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/11/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 8人 クリック: 355回
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珍しくベストセラーです。
ベストセラーというと、たいがい準トンデモ本な小説*1か、あざといハウツー自己啓発系、TV番組タイアップ作戦、のイメージですが、
そのどれでもないこの一冊には珍しく食指が動きました。
しかも労せずして、相方からクリスマス本トレードでもらえたのでうれしさ倍率ドン!
ついでに面白さも倍率ドン!!
ランダムにページをめくってもらい、それをこちらが臨場感を出して読む
…という『〜白石さん』ごっこがイブの夜に大ブレイクッ!!
これ、けっこう面白いですよ〜。
ゲラゲラ、笑っているうちに日々のクサクサしたドン凹みも180度転換しました。
余波で今日一日も楽しく過ごせたという。
恐るべし!『〜白石さん』効果!!
癒し系というかポジティブシンキングというかものは言いようというか…。
立ち読みでもして、一読すれば用ナシじゃない!というかたもいるかと思いますが、
忘れた頃に読み返してもなかなか含蓄ある本な気がいたします。
さくっとブクオフに売ったりしないで(笑)、スルメのように
末永く『〜白石さん』満喫しておきたいと思いまする。
最後に、プレゼントしてくれた相方、ありがとう
一回だけ「読みたい、おもしろそうッ」と言っただけなのに
覚えてくれててありがとう〜。
あんまここ見に来ては居ないようですが、
忘れた頃にお礼がが届くものと思われまする…。
- 次回予告
って、思いっきり新年、元旦ですねッ!
とりあえず、今週分は土曜に上げて、
新年一発目は、2005年のまとめにしておこうと思います。
土曜は久々にラノベ登場!
前田珠子先生の『聖石の使途〜蒼の組木箱〜』です。
トリノ師匠&ナウル師匠大ッ好きなのでいまから、うきうきモードですぜ!
元旦のまとめに関しては、今年はライフスタイルの変化に伴い、
読書量も増えて、久々に大台にのっかってます。
『オールウェイズ・カミングホーム』に『モンテクリスト伯』『金枝篇』『ブレイブストーリー』…思い返しても大作だけで、けっこういろいろ読んでますねえ…。
いつもは仲の良い友人に手紙で送っていた
年間まとめですが、ブログにアップというのも楽しそうです。
まあ、まずは無事に年越しするのが最優先ですが(笑)
明日は多分お休みで、
平日の楽しいリューナイト各話感想は最速で火曜日のお届けです。
一年も佳境なら、こちらも佳境だ!
…っていうか早くDVDボックス後編…ごにょごにょ。
ではでは、長くなりましたし本日はここまでッ!!<編集中>