『屍者の帝国』
- 作者: 伊藤計劃,円城塔
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/08/24
- メディア: 単行本
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伊藤氏が残した30Pのプロローグと、残り全部を書き継いだ円城氏の作品です。
両氏とも初めてで、重厚なSFがウリな方々だったので敷居が高かったのですが
主人公がワトソンってことで、
個人的なシャーロックホームズブーム*1に乗っかる形でこの秋の目玉として挑戦してみました。
テーマ重くとも、エンタメ色盛ってて読みやすかった!!
死体に人口の魂をインストールした「屍者」という設定を使って
「魂とは何か?」という問題に肉薄してゆく過程が見事かつ見もの!!
盛ってあるエンタメ成分は“シャーロックホームズ”シリーズ、吸血鬼モノ、スパイ物お得意の“グレートゲーム”、映画「風と共にに去りぬ」、アシモフの“ロボット三原則”オマージュなどなど…
残念ながらハヤシさん『カラマーゾフの兄弟』は読んでなかった…*2
ラストに近づくにつれ、なんとなくオチが透けて見えては来るものの
全体としてとても楽しめました。
SF成分ちょっと重いケド、ホームズもののパラレルスピンオフとしてもオススメですぞ!!