本陣殺人事件
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1973/04/20
- メディア: 文庫
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随分前に買って実家で〝つん読〟だったのを発掘→お持ち帰り
読んでいない、では済まされない。
全人類必読の名作。
〜綾辻行人〜
…という、ずごい帯つきです。
綾辻さんと共通点といえば、作中でミステリ薀蓄が
『十角館〜』を思い出しました(笑)
さて、内容ですが緻密!このヒトコトに尽きます。
密室殺人の話なのですが、
出てくる道具立てのすべてを活かしつくしてトリックを構築していくのがスゴイ!
いちぶの隙もないというかなんと言うか…律儀なトリックです(笑)
横溝作品お得意の
〝田舎の旧家〟+〝因縁話〟+〝陰惨極まりない事件〟コンボですが
同じく横溝作品名物の
↑なんだけど、〝どこかしらユーモラスだったり、人間味がある人物造詣〟
も、ちゃんと加味されてるので、読みやすいのも嬉しいところ。
金田一の人懐っこい性格とか、鈴子嬢の無邪気さ、
はては三郎のどうしようもなさもひっくるめて
どこかしら〝愛しい〟とすら感じさせてしまうのが
横溝作品の底力だと痛感させられまする…。
江戸川乱歩は挫折しても、横溝正史は読み続けられるのはこの根底にある
〝人間に対する愛しさ〟が大きいかと、ハヤシ的には思いまする。
また、気が向いたら横溝作品をよもう!そうしよう!